条文・判例・学説を体系的に整理
検視の無令状の死体切開と内容物採取
検視は、変死体の死因等についての外表の観察にとどまり、死体を切開して胃の内容物を採取するなどの解剖(鑑定処分)には、令状(鑑定処分許可状)を要する。
司法巡査の弁解録取権限
逮捕された被疑者に犯罪事実の要旨及び弁護人を選任することができる旨を告げて弁解の機会を与える手続(弁解録取)は司法警察員が行うものであり、司法巡査がこれを行うことはできない。
検察事務官による緊急逮捕状の請求
検察官、検察事務官又は司法警察職員は、一定の重大な罪を犯したことを疑うに足りる十分な理由がある場合で、急速を要し、裁判官の逮捕状を求めることができないときは、その理由を告げて被疑者を逮捕することができ、この場合には、直ちに裁判官の逮捕状を求める手続をしなければならない。
司法巡査の現行犯人受取りと引致
司法巡査は、現行犯人を受け取ったときは、速やかにこれを司法警察員に引致しなければならない。
検察事務官の捜索差押許可状請求
差押え、捜索又は検証の令状は、検察官、検察事務官又は司法警察員の請求により、これを発する。
変死体の検視の主体
変死者又は変死の疑いのある死体があるときは、その所在地を管轄する地方検察庁又は区検察庁の検察官は、検視をしなければならず、検察官は、検察事務官又は司法警察員に検視をさせることができる。
被害者の法定代理人の独立の告訴権
被害者の法定代理人は、独立して告訴をすることができる。
口頭自首の受理と調書作成義務
検察官又は司法警察員は、口頭による告訴又は告発を受けたときは調書を作らなければならず、この規定は自首に準用される。
検視の限界(死体の切開)
検視は、変死者又は変死の疑のある死体について、死因等を確認するために行う五官の作用による観察の処分であり、死体の腹部を切開するなど解剖に及ぶ処分は検視としてすることはできない。
法定代理人の独立告訴と被害者の意思
被害者の法定代理人は、独立して告訴をすることができ、被害者の意思に反しても告訴をすることができる(被害者の明示した意思に反することができないのは、被害者の死亡後に告訴をする親族である)。
口頭告発の受理と調書の作成
検察官又は司法警察員は、口頭による告訴又は告発を受けたときは、調書を作らなければならない。
参考人取調べと黙秘権告知
捜査機関は、犯罪の被害者を参考人として取り調べるに当たり、あらかじめ自己の意思に反して供述をする必要がない旨を告げる必要はない。
検視における死体のエックス線検査
検視(刑事訴訟法229条)は、変死者又は変死の疑いのある死体について、その死亡が犯罪に起因するものかどうかを判断するために、五官の作用により死体の状況を見分する処分であり、検視においては死体のエックス線検査をすることはできない(遺族の承諾を得るなどして検視の機会にCT検査等を別に行うことが禁止されているわけではない)。
税関長等の告発と強制捜査
税関長等の告発を訴訟条件とする関税法違反事件について、その告発前に強制捜査をすることもできる。
昭和35年12月23日最高裁第三小法廷刑集14巻14号2213頁(物品税法違反、関税違反)
自首の方法
自首は書面又は口頭で検察官又は司法警察員にしなければならない。
検視における強制処分の限界
刑事訴訟法229条の検視は、五官の作用により死体の状況を見分する処分であるから、検視の権限として令状なくして死体から注射器で血液を採取したり腹部を切開したりすることはできず、これらの処分を強制的に行うには鑑定処分許可状等の令状を要する。
法定代理人による告訴権
被害者の法定代理人たる親権者が2人いるときは、その各自が被害者の法定代理人として告訴をすることができる。
告発受理時の書類・証拠物送付義務
司法警察員は、告発を受けたときは、速やかにこれに関する書類及び証拠物を検察官に送付しなければならない。
自首の受理と調書作成義務
検察官又は司法警察員は、口頭による自首を受けたときは調書を作らなければならない。
職務質問と付近への同行要求
警察官は、その場で質問をすることが本人に対して不利であり、又は交通の妨害になると認められる場合には、質問するため、その者に付近の警察署、派出所又は駐在所に同行することを求めることができる(ただし、任意の同行にとどまり、意に反する連行はできない)。