条文・判例・学説を体系的に整理
再審の対象となる確定終局判決
再審の訴えは、確定した終局判決に対して提起するものであり、不服の申立てに係る判決の確定前には、提起することができない。
再審棄却決定確定後の同一事由の再訴
再審の事由がないとして再審の請求を棄却する決定が確定したときは、同一の事由を不服の理由として、更に再審の訴えを提起することができない。
再審開始の決定における相手方の審尋
裁判所は、再審開始の決定をする場合には、相手方を審尋しなければならない。
重複訴訟と再審事由
先行訴訟と重複して提起された訴えである後行訴訟について、重複する訴えであることが看過され、請求を認容する判決が確定した場合には、被告は、当該確定判決に対し、重複する訴えの提起の禁止に反したことを理由として、再審の訴えを提起することができない。
当事者の相続人と再審
確定判決の当事者の相続人は、再審の訴えを提起することができる。
上訴で主張できた事由と再審
当事者が控訴によって判断の遺脱を主張することができ、その遺脱を知りながら控訴をしなかったときは、その後確定した判決に対して判断の遺脱を再審事由として主張することはできない(民事訴訟法338条1項ただし書・9号)。
再審の管轄裁判所
確定判決に対する再審の訴えは、不服の申立てに係る判決をした裁判所の管轄に専属し、地方裁判所の確定判決に対しては当該地方裁判所に提起する。
再審の提起期間
再審の訴えは、当事者が判決の確定した後再審の事由を知った日から30日の不変期間内に提起しなければならず、証人の虚偽の陳述など有罪の判決の確定等を要する再審事由(民事訴訟法338条1項4号から7号まで)については、有罪の判決が確定したことを知った日から起算する。
昭和47年5月30日最高裁第三小法廷民集26巻4号826頁(土地建物明渡請求再審)
第三者による再審の訴え
新株発行の無効の訴えに係る請求を認容する確定判決の効力を受ける第三者は、当該確定判決に係る訴訟について独立当事者参加の申出をすることによって、当該確定判決に対する再審の訴えの原告適格を有する。
平成25年11月21日最高裁第一小法廷民集67巻8号1686頁(再審請求棄却決定に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件)
決定に対する準再審の申立て
即時抗告をもって不服を申し立てることができる決定又は命令で確定したものに対しては、再審(準再審)の申立てをすることができる。
同居者の受領と隠匿による再審事由
被告との間に当該訴訟に関して事実上の利害の対立がある同居の妻が訴状等を被告に代わり受領した後に隠匿したことにより被告が訴え提起の事実を知らないまま被告敗訴判決が確定したときは、再審の訴えを提起することができる。
平成19年3月20日最高裁第三小法廷民集61巻2号586頁(再審請求棄却決定に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件)
代理権欠缺を理由とする再審と出訴期間
法定代理人の代理権の欠缺を理由とする再審の訴えについては、再審の事由を知った日から30日という不変期間の定めは適用されないから、30日を経過した後も再審の訴えを提起することができる。
再審事由と上訴
法律により判決に関与することができない裁判官が判決に関与したことを再審事由とする場合であっても、当事者が上訴によりその事由を主張したときは、再審の訴えを提起することができない。
再審期間の例外
確定判決が前に確定した判決と抵触することを再審事由とする場合には、再審期間の制限はない。
再審の訴えの却下
裁判所は、再審の訴えが不適法である場合には決定でこれを却下し、再審の事由がない場合には決定で再審の請求を棄却しなければならない。
除斥原因と再審事由
終局判決が確定したときは、その判決に関与した裁判官について除斥の原因があることを理由として、その判決に対し、再審の訴えをもって不服を申し立てることができる。
再審事由の主張と控訴
当事者が控訴により第一審の判決が前に確定した判決と抵触する旨の主張をしたが、控訴が棄却されて、判決が確定した場合には、当該確定判決に対して同一の事由によって再審の訴えを提起することはできない。
再審の訴えの管轄
控訴審において事件につき本案判決をしたとき(第一審の本案判決を相当として控訴を棄却したときを含む)は、第一審の判決に対し再審の訴えを提起することができず、再審の訴えは控訴審の判決に対して提起しなければならない。
再審の不服の理由の変更
再審の訴えを提起した当事者は、再審の訴状に記載した不服の理由を変更することができる。
再審開始決定と不服申立て
再審開始の決定に対しては、不服を申し立てることができる。