条文・判例・学説を体系的に整理
未成年の父の認知能力と代理人の同意
認知をするには、父又は母が未成年者又は成年被後見人であるときであっても、その法定代理人の同意を要しない。
父の認知後の子に対する親権
父が認知した子の親権は母が行うのが原則だが、父母の協議又は協議に代わる家庭裁判所の審判等により、父母双方又は父を親権者と定めることができる。
親族間の特別養子縁組と監護状況の考慮
特別養子縁組を成立させるには、養親となる者が養子となる者を6箇月以上の期間監護した状況を考慮しなければならず、養親となる者が養子となる者の親族であっても、この要件が不要となる例外はない。
特別養子離縁の実父母の監護能力要件
特別養子縁組の離縁は、養親による虐待、悪意の遺棄その他養子の利益を著しく害する事由があり、かつ、実父母が相当の監護をすることができる場合で、養子の利益のため特に必要があると認めるときに限り、家庭裁判所が、養子、実父母又は検察官の請求により、することができるから、実父母が死亡しているときは、離縁をすることができない。
子の出生前の離婚と親権者
子の出生前に父母が離婚した場合には、親権は母が行うが、子の出生後に、父母の協議で、父を親権者と定めることができる。
親権者の変更の手続
協議離婚に際して父母の協議で親権者を定めた後に親権者を変更するには、子の利益のため必要があると認めるときに、家庭裁判所が子又はその親族の請求によってこれを行うのであり、父母の協議のみで変更することはできない。
親権喪失と親権停止の要件
親権の行使が「困難又は不適当であることにより子の利益を害するとき」は親権停止の審判の要件であり、親権喪失の審判は、虐待又は悪意の遺棄その他親権の行使が「著しく困難又は不適当であることにより子の利益を著しく害するとき」に限られる。
15歳以上の養子となる者の同意
養子となる者が15歳に達している場合においては、特別養子縁組の成立には、その者の同意がなければならない。
特別養子縁組と認知した父の同意
特別養子縁組の成立には、養子となる者の父母の同意がなければならず、婚姻外の子を認知した父も「父母」に含まれるから、親権者である母の同意だけでは足りず、認知した父の同意も必要である。
養子縁組後の親族関係と離縁
養子縁組後に生まれた養子の子と養親との親族関係は、離縁によって終了する。
特別養子縁組の実方血族関係終了と相続
特別養子縁組によって、養子と実方の父母及びその血族との親族関係は終了するから、養子は、実方の父母の相続人としての地位を失う。
婚姻中の一方の親権行使不能と他方行使
親権は父母の婚姻中は父母が共同して行うが、父母の一方が親権を行うことができないときは他の一方が行うから、父が長期間海外にいて事実上親権を行うことができないときは、母が単独で親権を行うことができる。
遺言による認知
父は、遺言によって子を認知することができる。
子の出生前の協議離婚の母の親権
子の出生前に父母が離婚した場合は原則母が親権を行い、出生後の協議で父母双方又は父を親権者と定めることができる。
成年の子の認知と承諾
成年の子は、その承諾がなければ、これを認知することができない。
無償の子の財産の父母以外の管理の意思
無償で子に財産を与える第三者が、親権を行う父又は母にこれを管理させない意思を表示したときは、その財産は、父又は母の管理に属しない。
親権管理権辞任の家裁許可
親権を行う父又は母は、やむを得ない事由があるときは、家庭裁判所の許可を得て、親権又は管理権を辞することができる。
非嫡出子の氏
父母双方との間に親子関係が生じた非嫡出子は、母の氏を称する。
非嫡出子の認知と親権
父が認知した場合、その子は認知した父の非嫡出子となるが、親権は原則として母が単独で行う(民法819条4項・5項)。
配偶者の直系卑属の養子縁組の許可
配偶者の直系卑属である未成年者を養子とする場合には、家庭裁判所の許可を得る必要はない。