条文・判例・学説を体系的に整理
理事会なき一般社団法人の業務決定
理事会を設置していない一般社団法人に理事が二人以上ある場合には、定款に別段の定めがある場合を除き、業務は理事の過半数をもって決定する。
代表理事の権限制限と善意の第三者
代表理事の権限に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。
代表者の行為と一般社団法人の賠償責任
一般社団法人は、代表理事その他の代表者がその職務を行うについて第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。
監事による理事の行為の差止請求
監事は、理事が監事設置一般社団法人の目的の範囲外の行為その他法令若しくは定款に違反する行為をし、又はそのおそれがある場合において、当該行為によって著しい損害が生ずるおそれがあるときは、当該理事に対し、その行為をやめることを請求することができる。
理事の不法行為と個人責任
理事が法人の機関として不法行為を行い、法人が不法行為責任を負う場合でも、その理事は個人として不法行為責任を負う。
昭和49年2月28日最高裁第一小法廷集民111号235頁(損害賠償請求)
設立登記前の法人の権利能力
設立登記が成立要件となっている法人について、設立登記がされていなければ権利能力は認められず、法人としての活動の実態があっても法人格を取得することはできない(民法33条)。
法人の目的外行為と権利能力
法人は、その定款に記載された目的に含まれない行為であっても、その目的の遂行に必要な行為については、権利能力を有する。
昭和45年6月24日最高裁大法廷民集24巻6号625頁(取締役の責任追及請求)
外国法人の権利能力
認許された外国法人は、日本において成立する同種の法人と同一の私権を有するが、外国人が享有することのできない権利は取得することができない(民法35条2項)。
代表者の権限外行為と悪意の相手方
法人の代表者が職務権限外の取引行為をし、当該行為が外形的に当該法人の職務行為に属すると認められる場合であっても、相手方がその職務行為に属さないことを知っていたときは、法人は、代表者の当該行為に基づいて相手方に生じた損害の賠償責任を負わない。
昭和50年7月14日最高裁第二小法廷民集29巻6号1012頁(損害賠償請求)
一般社団法人の社員の有限責任
一般社団法人の社員は、法人の債務について個人的な責任を負わない。
一般社団法人の社員の債権者と法人財産
一般社団法人の社員の債権者は、法人の財産に対してその権利を行使することができない。
一般社団法人の理事会設置の任意性
一般社団法人は、理事が複数ある場合や代表理事を定めた場合であっても、理事会を必ず置かなければならないわけではない。
一般社団法人の理事会設置時の監事必置
一般社団法人が理事会を設置した場合には、必ず監事を置かなければならない。
一般社団法人の代表
代表理事その他一般社団法人を代表する者を定めていない場合には、各理事が単独で一般社団法人を代表する。
代表者でない者の行為と使用者責任
一般社団法人は、代表者でない者がその職務を行うについて第三者に加えた損害についても、使用者責任(民法715条)を負うことがある。
法人の保佐人への就任
法人も保佐人になることができる。
法人の遺言執行者への就任
遺言執行者の欠格事由は未成年者及び破産者に限られ(民法1009条)、法人は遺言執行者となることができる。
法人の名誉毀損と慰謝料請求
法人は名誉毀損等による無形の損害についても金銭評価が可能な限り賠償請求することができる。
昭和39年1月28日最高裁第一小法廷民集18巻1号136頁(謝罪広告並びに慰藉料請求)
法人の組合員資格
法人は民法上の組合の組合員になることができる。
平成10年4月14日最高裁第三小法廷民集52巻3号813頁
法人の成年後見人就任
法人は成年後見人になることができる。