条文・判例・学説を体系的に整理
控訴の取下げをした者の再控訴の禁止
上訴の放棄又は取下げをした者は、その事件について更に上訴をすることができない。
控訴の申立書の第一審裁判所への提出
控訴をするには、申立書を第一審裁判所に差し出さなければならない。
控訴審の事実誤認審査と論理則・経験則
刑訴法382条の事実誤認とは、第一審判決の事実認定が論理則、経験則等に照らして不合理であることをいい、控訴審における事実誤認の審査は、第一審判決が行った証拠の信用性評価や証拠の総合判断が論理則、経験則等に照らして不合理といえるかという観点から行うべきである。
平成24年2月13日最高裁第一小法廷刑集66巻4号482頁(覚せい剤取締法違反,関税法違反被告事件)
控訴の提起期間
控訴の提起期間は、裁判の告知を受けた日から14日である。
判決の主文と理由の食い違いと控訴
判決の主文と理由との間に(理由不備と同程度に重大な)食い違いがあること(理由齟齬)は、刑訴法378条4号の控訴理由となり、380条のように「判決に影響を及ぼすことが明らか」であることを要しない。
控訴審における被告人の出頭義務
控訴審においては、被告人が出頭しなくても審理を行うことができる。
被害者参加人の上訴権
被害者参加人は上訴をすることができない。
控訴の提起期間
控訴の提起期間は14日とする。
控訴審の事後審的性格
控訴審の性格は原則として事後審であり、控訴審は第一審と同じ立場で事件そのものを審理するのではなく、当事者の訴訟活動を基礎として形成された第一審判決を対象とし、これに事後的な審査を加えるべきものである。
平成24年2月13日最高裁第一小法廷刑集66巻4号482頁(覚せい剤取締法違反,関税法違反被告事件)
裁判員裁判と量刑不当控訴
裁判員裁判により言い渡された判決につき、検察官は、刑の量定が不当であることを理由として控訴の申立てをすることができる。
控訴審における事実誤認の審査方法
控訴審における事実誤認の審査は、第一審判決が行った証拠の信用性評価や証拠の総合判断が論理則、経験則等に照らして不合理といえるかという観点から行うべきである。
平成24年2月13日最高裁第一小法廷刑集66巻4号482頁(覚せい剤取締法違反,関税法違反被告事件)
事実誤認の意義
刑事訴訟法382条の事実誤認とは、第一審判決の事実認定が論理則、経験則等に照らして不合理であることをいう。
平成24年2月13日最高裁第一小法廷刑集66巻4号482頁(覚せい剤取締法違反,関税法違反被告事件)
事実誤認主張の具体性
控訴審が第一審判決に事実誤認があるというためには、第一審判決の事実認定が論理則、経験則等に照らして不合理であることを具体的に示すことが必要である。
平成24年2月13日最高裁第一小法廷刑集66巻4号482頁(覚せい剤取締法違反,関税法違反被告事件)
保釈許可決定に対する検察官の抗告
検察官は、保釈を許可する裁判所の決定に対し、抗告をすることができる。
弁護人の上訴権と被告人の意思
原審の弁護人は、被告人が控訴の意思を表示する前であっても、被告人の明示した意思に反しない限り、被告人のため控訴をすることができる。
判決後の保釈却下に対する不服申立て
有罪判決宣告後、宣告した裁判所のした保釈請求却下決定に対しては、被告人は高等裁判所に抗告をすることができる。
弁護人選任の効力と控訴
第一審における弁護人は、改めて選任されなくても、被告人のため控訴を申し立てることができる(刑訴法355条)。
不利益変更禁止と事実認定
控訴裁判所は、被告人のみが控訴をした事件であっても、原判決の認定した事実に誤認があると認める場合には、それより被告人に不利益な事実を認定することができる場合がある。
第一回公判後の保釈却下への抗告
第1回公判期日後の保釈請求を却下する裁判は、裁判所がした決定であるから、被告人又は弁護人は、準抗告ではなく抗告によって不服を申し立てる(429条の準抗告は、裁判官がした裁判に対するものである)。
勾留請求却下への準抗告の請求先
検察官が、地方裁判所の裁判官がした勾留請求を却下する裁判に対して準抗告をする場合は、その裁判官所属の地方裁判所に請求するのであり、高等裁判所に準抗告をするのではない。