条文・判例・学説を体系的に整理
確定判決の主観的効力と共犯者の別訴追
被告人が被害者を殺害した旨の訴因について有罪判決が確定した後でも、検察官は、別の者がその被告人と共謀の上で被害者を殺害した旨の事実で、その者を起訴することができる。
証拠開示の裁定のための証拠提示命令
公判前整理手続における証拠開示に関する裁定のため、裁判所は、検察官、被告人又は弁護人に対し、当該請求に係る証拠の提示を命ずることができ、この場合、第1回公判期日前であっても許される。
保釈の住居制限その他の条件
保釈を許す場合には、被告人の住居を制限し、その他適当と認める条件を付することができる。
無罪判決の宣告と勾留状の失効
無罪、免訴、刑の免除、刑の全部の執行猶予、公訴棄却(338条4号による場合を除く)、罰金又は科料の裁判の告知があったときは、勾留状はその効力を失う。
公判前整理の鑑定と経過・結果報告の除外
裁判所は、裁判員裁判の対象事件について、公判前整理手続において、鑑定の経過及び結果の報告を除く鑑定の手続を行う旨の決定(鑑定手続実施決定)をすることができる。
裁判員による直接の証人等尋問
裁判所が証人その他の者を尋問する場合には、裁判員は、裁判長に告げて、裁判員の関与する判断に必要な事項について尋問することができる。
裁判員裁判の評決の双方意見を含む過半数
裁判員の関与する判断は、構成裁判官及び裁判員の双方の意見を含む合議体の員数の過半数の意見によるから、裁判官全員が反対する判断は、裁判員の多数が賛成しても成立しない。
被告人の署名なき弁護人選任届の効力
被告人に氏名を記載することができない合理的な理由がないのに、被告人の署名のない弁護人選任届によってした弁護人の選任は無効である。
昭和44年6月11日最高裁第一小法廷刑集23巻7号941頁(保釈に関する準抗告棄却決定に対する抗告)
法定代理人等の独立の弁護人選任権
被告人又は被疑者の法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族及び兄弟姉妹は、独立して弁護人を選任することができる。
被疑者国選弁護の請求と私選申出の前置
勾留を請求された被疑者が国選弁護人の選任を請求するには資力申告書を提出しなければならず、その資力が基準額以上であるときに限り、あらかじめ弁護士会に私選弁護人の選任の申出をしていなければならない。
勾留取消釈放後の被疑者国選弁護人の地位
裁判官による弁護人の選任は、被疑者がその選任に係る事件について釈放されたときは、その効力を失う(その釈放が勾留の執行停止によるときを除く)。
公判前整理手続に付す決定の請求権者
裁判所は、検察官、被告人若しくは弁護人の請求により又は職権で、第一回公判期日前に、決定で、事件を公判前整理手続に付することができる。
検察官と弁護人の公判前整理請求と付託
裁判所は、検察官と弁護人の双方が公判前整理手続に付することを求めている場合でも、必要があると認めるときに、決定で事件を公判前整理手続に付することができるにとどまる。
公判前整理手続の証拠調べ決定の時期
公判前整理手続においては、証拠調べをする決定又は証拠調べの請求を却下する決定をすることができるが、証拠調べの請求の全てについて手続終結までに決定をしなければならないわけではない。
検察官請求証人の供述書面の閲覧機会
検察官は、検察官請求証拠として取調べを請求した証人については、その氏名及び住居を知る機会を与え、かつ、その者の供述録取書等のうち、その者が公判期日において供述すると思料する内容が明らかになるもの(又はその内容の要旨を記載した書面)を閲覧する機会を与えなければならない。
私選弁護人の数の制限
裁判所は、特別の事情があるときは、弁護人の数を各被告人について3人までに制限することができる。
公判前整理手続の鑑定手続の一部実施
裁判員の参加する刑事裁判の対象事件(合議体で取り扱うべき事件)において、裁判所は、公判前整理手続において鑑定を行うことを決定した場合に、鑑定の結果の報告までに相当の期間を要すると認めるときは、検察官、被告人若しくは弁護人の請求により又は職権で、公判前整理手続において鑑定の手続(鑑定の経過及び結果の報告を除く)を行う旨の決定(鑑定手続実施決定)をすることができる。
捜査機関の令状捜索への弁護人の立会い
捜査機関が令状の発付を受けて行う捜索差押えについては、弁護人に立会権はない(被告人・弁護人の立会権を定める113条は、222条1項の準用の対象に含まれていない)。
公判前整理手続に付すことの請求
検察官、被告人又は弁護人は、裁判所に対し、事件を公判前整理手続に付することを請求することができる。
証人尋問請求の際の供述録取書等の開示
検察官は、証人の尋問を請求した場合、その者の供述録取書等のうち、その者が公判期日において供述すると思料する内容が明らかになるものを、被告人又は弁護人に開示(閲覧の機会を付与)しなければならないが、裁判所に提出することを要するわけではない。