条文・判例・学説を体系的に整理
買主受領拒否時の供託競売と解除の否定
商人間の売買において、買主が目的物の受領を拒み、又はこれを受領することができないときは、売主は、その物を供託し、又は相当の期間を定めて催告をした後に競売に付することができる。
定期商事売買の遅滞による解除擬制
商人間の売買において、売買の性質又は当事者の意思表示により特定の日時又は一定の期間内に履行をしなければ契約をした目的を達することができない場合に、当事者の一方が履行をしないでその時期を経過したときは、相手方は、直ちにその履行の請求をした場合を除き、契約の解除をしたものとみなされ、解除の意思表示を要しない。
不特定物売買への商法526条の通知義務
商人間の売買において目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しない場合の買主の検査・通知義務を定めた商法526条は、特定物の売買に限らず、不特定物の売買にも適用される。
昭和35年12月2日最高裁第二小法廷民集14巻13号2893頁(石炭代金請求)
商事売買不適合通知後の消滅時効の適用
商人間の売買で、目的物の種類又は品質に関する契約不適合を直ちに発見できず、買主が受領後6か月以内にこれを発見して直ちに売主に通知を発した場合には、その通知は民法566条本文の通知にも当たるから、買主は損害賠償を請求でき、その権利は消滅時効の一般原則に服する。
平成4年10月20日最高裁第三小法廷民集46巻7号1129頁(損害賠償)
異なる市町村の買主の保管供託義務
商人間の売買で、売主及び買主の営業所が異なる市町村内にある場合に、買主が契約不適合を理由に契約を解除したときは、買主は売主の費用で目的物を保管し又は供託しなければならないが、目的物を売主に送り返すことは要しない。