条文・判例・学説を体系的に整理
土地管轄違いの申立てと時期の制限
裁判所は、被告人の申立てがなければ、土地管轄について管轄違いの言渡しをすることができず、その申立ては、証拠調べを開始した後はすることができない(刑事訴訟法331条)。
執行猶予言渡前の前科発覚と取消し
刑の全部の執行猶予の言渡し前に他の罪について拘禁刑以上の刑に処せられたことが発覚したときは、その者が刑法25条1項2号に掲げる者である場合を除き、猶予の言渡しを取り消さなければならない(刑法26条3号)。
検察官による刑の執行指揮
検察官は、刑の執行を含め、裁判の執行を指揮する。
刑訴法1条の目的規定
刑事訴訟法第1条は、同法の目的として、公共の福祉の維持と個人の基本的人権の保障を全うしつつ、事案の真相を明らかにし、刑罰法令を適正且つ迅速に適用実現することを掲げている。
簡易裁判所の専属管轄と法定刑
簡易裁判所が第一審の裁判権を有する刑事事件は、罰金以下の刑に当たる罪、選択刑として罰金が定められている罪、一部の刑法の罪等であり、事件の法定刑によって、簡易裁判所が専属的に管轄権を有する事件であるか否かが法律上当然に異なる。
被疑者国選弁護と法定刑
現行法の被疑者国選弁護は勾留を要件とし、対象事件の法定刑による限定はない。
法定刑と保釈保証金没取の可否
保釈の取消しに伴う保釈保証金の没取(刑事訴訟法96条)は、被告人の出頭拒否・逃亡等の事由による決定であり、事件の法定刑によって法律上当然に結論が異なるわけではない。
法定刑と起訴猶予の可否
検察官による起訴猶予の可否は、犯罪の軽重その他の事情を総合して決まり(刑事訴訟法248条)、事件の法定刑によって法律上当然に結論が異なるわけではない。
必要的弁護事件と法定刑
必要的弁護事件であるか否かは、法定刑によって法律上当然にその結論が異なる。
公判前整理手続と法定刑
公判前整理手続に付する決定の可否は、法定刑によって法律上当然にその結論が異なることにはならない。
氏名秘匿と弁護人選任届の却下
被告人が自らの氏名を一貫して明らかにせず、刑事施設の居室番号の自署・拇印等により自己を表示し、弁護人が署名押印した弁護人選任届を提出した場合、裁判所がその選任届を不適法として却下することは違法ではない。
昭和32年2月20日最高裁大法廷刑集11巻2号802頁(威力業務妨害、公務執行妨害、傷害)
当事者主義と取調べ受忍義務
現行法が第一次的に当事者主義を採っており被疑者も捜査機関と相対立する一方当事者であると考えられることと取調べ受忍義務否定説はより整合的であるとの見解がある。
親族による弁護人選任
被告人又は被疑者の配偶者、直系の親族及び兄弟姉妹は、独立して弁護人を選任することができる。
国選弁護人の審級効力
被告人の国選弁護人の選任は、審級ごとにしなければならない。
被疑者国選弁護人と勾留執行停止
被疑者の国選弁護人の選任は、勾留の執行停止により被疑者が釈放された場合でもその効力を失わない。
私選弁護人選任の方式
公訴の提起後における弁護人の選任は、弁護人と連署した書面を差し出してこれをしなければならない。
弁護人の選任権者
被疑者又は被告人は、何時でも弁護人を選任することができ、被疑者又は被告人の法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族及び兄弟姉妹も独立して弁護人を選任できる。
被疑者国選弁護の勾留状発付請求の要件
被疑者国選弁護は、罪名や法定刑による限定なく、被疑者に対して勾留状が発せられている場合(勾留を請求された被疑者を含む)に限られ、身体を拘束されていない被疑者については、貧困により弁護人を選任できなくても、国選弁護人の選任を請求することはできない(刑事訴訟法37条の2)。
逮捕状発付への準抗告の法的根拠の欠如
逮捕状発付の裁判は、準抗告の対象となる裁判官の裁判(刑事訴訟法429条1項各号)に含まれておらず、これに対する準抗告には法令上の根拠がない。
本人による弁護人選任の連署方式
被告人本人が弁護人を選任する場合には被告人と弁護人の連署のある書面を要し、氏名を記載できない合理的理由がないのに被告人の署名を欠く選任届による選任は無効である。