条文・判例・学説を体系的に整理
入会権と登記の対抗力
入会権は、登記をしなくても、共有の性質を有するかどうかにかかわらず、第三者に対抗することができる。
大正10年11月28日大審院第二民事部民録27巻29号2045頁(入会権不存在確認請求の件)
入会権に基づく妨害排除と構成員の請求
入会部落の構成員の使用収益権は入会地に立ち入って採枝・採草等の収益行為を行う権能にとどまり、その行使は特段の事情のない限り地上権設定に関する登記の存在のみによっては妨害を受けないから、構成員は自己の使用収益権を根拠としては入会地の不実の地上権設定登記の抹消登記手続を請求することができない。
昭和57年7月1日最高裁第一小法廷民集36巻6号891頁(地上権存在確認、地上権設定登記手続、土地引渡)
入会団体構成員の単独の妨害排除請求
入会団体の構成員は、入会権の目的となっている山林原野の使用収益を妨げる者がいる場合には、別段の慣習がない限り、単独で、その者に対し妨害排除を請求することができる。
昭和57年7月1日最高裁第一小法廷民集36巻6号891頁(地上権存在確認、地上権設定登記手続、土地引渡)
入会団体構成員の使用収益権と妨害排除
入会団体の構成員に個別的に認められた使用収益権については、各構成員が単独でその確認又は妨害排除を請求できるが、総有的に帰属する入会権そのものに基づく妨害排除を各自単独で請求できるわけではない。
平成20年7月17日最高裁第一小法廷民集62巻7号1994頁(入会権確認請求事件)