B 重要その他刑法
一時使用と不法領得の意思
一時的に借用して直ちに戻す意思で他人の自転車を無断で乗り出し、短距離を移動して数分後に元の場所に戻した事案では、権利者排除意思が認められないから、排除意思を必要とする見解によれば窃盗罪は成立せず、排除意思を不要とする見解(利用処分意思のみを必要とする見解・不法領得の意思を不要とする見解)によれば窃盗罪が成立する。
大判大正9年2月4日(刑録26輯26頁)は、単に一時使用のために自己の所持に移すにすぎないときは窃盗罪を構成しないとした。自転車を乗り物として用いているから、利用処分意思は認められる。
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文献出典
- 山口厚 — 刑法各論 第3版(有斐閣、2024)
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