B 重要その他刑法
承継共犯利用肯定説と強盗との比較の批判
先行者が生じさせた結果は承継しないが、犯行を容易にする状態を後行者が利用して犯罪を実現したときは犯罪全体について責任を負うとする見解に対しては、単なる憂さ晴らしの暴行で抗拒不能にした後に財物奪取の意思が生じ、その状態を利用して財物を奪取した場合に一般に強盗罪が成立しないとされることとの比較で問題があるとの批判が可能である。
この見解によれば、先行者が作出した抗拒不能状態を後行者が利用して財物を奪取した場合に強盗罪全体の責任を負うことになりそうだが、先行者が単なる憂さ晴らしで抗拒不能にし、その後に財物奪取の意思が生じて同じ状態を利用して奪取した場合には(新たな暴行・脅迫がない限り)強盗罪は成立しないとされており、この結論との比較で均衡を欠く、という批判である。
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