A 必須判例商法
裏書原因関係消滅後の請求と権利濫用
約束手形の裏書の原因関係上の債務が弁済により消滅し、被裏書人が手形上の権利を行使すべき実質的利益を失ったにもかかわらず手形を返還せずに手形金を請求することは権利の濫用となり、振出人はその請求を拒むことができる。
最大判昭和43年12月25日は、自己の債権の担保のために手形の裏書を受けた所持人について、その被担保債権が弁済されて裏書の原因関係が消滅した以上、手形上の権利を行使すべき実質的利益を失ったのに手形の返還を拒み形式的権利を利用して振出人に手形金を請求することは権利の濫用に当たるとした。したがって、裏書の原因関係が消滅した場合でも振出人が常に請求を拒めないわけではない。
昭和43年12月25日最高裁大法廷民集22巻13号3548頁
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