A 必須判例商法
辞任取締役の登記未了と第三者責任
株式会社の取締役を辞任した者は、その辞任登記が未了である場合において、当該株式会社の代表者に対して辞任登記を申請しないで不実の登記を残存させることにつき明示的に承諾を与えていたときは、辞任登記未了であるためその者が取締役であると信じて当該株式会社と取引をした第三者に対し、会社法429条1項の役員等として責任を負うことがある。
最判昭和62年4月16日は、不実の辞任登記未了を明示的に承諾した等の特段の事情がある場合、旧商法14条の類推適用により取締役でないことを善意の第三者に対抗できず、旧266条ノ3第1項前段の取締役として責任を負い得るとした。現行法では不実登記の対抗制限が会社法908条2項、役員等の第三者責任が429条1項に対応し、429条自体を類推適用するという構造ではない。
昭和62年4月16日最高裁第一小法廷集民150号685頁(損害賠償)
コメント
コメント
ログイン状態を確認中…
まだコメントはありません。