条文・判例・学説を体系的に整理
行政活動による権利制限と法律の根拠
行政活動により国民の権利を侵害し又は自由を制限するには、行政機関の任務等を定める組織規範のみでは足りず、作用法上の根拠(具体的な要件・効果を定めた法律の規定)が必要とされる(侵害留保の原則)。
租税減免と法律の根拠
法律に定められた租税を行政機関が減免する措置をとるためには、法律の根拠が必要である。
地方公共団体の補助金交付
地方公共団体は、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律に相当する条例を制定しなくても、補助金を交付することができる。
法解釈に合致する通達を機縁とする課税
通達に基づいて税務署長が法令の解釈を変更して行った物品税の賦課処分は、通達の内容が法の正しい解釈に合致している以上、法律の根拠に基づく処分と解され、法律の留保原則(租税法律主義)に違反しない。
昭和33年3月28日最高裁第二小法廷民集12巻4号624頁(物品税課税無効確認並びに納税金返還請求)
侵害留保説の内容
侵害留保説は、国民の権利を制限し義務を課す侵害行政について法律の根拠を要するとする考え方であり、国の将来の基本的政策の在り方を規定するような事項は国会の議決によるべきとする考え方は、重要事項留保説(本質性理論)の内容である。
都市計画と法律の根拠
都市計画の内容が私人の土地利用に対して建築制限をもたらす場合には、法律による行政の原理により、当該都市計画には法律の根拠を要する。
設置法の所掌事務と強制隔離の法的根拠
厚生労働省設置法4条の所掌事務の規定は組織規範であり、強制隔離のような権力的措置を執るための作用法上の根拠とはならない。