B 重要条文刑法
捜索着手前の証拠物損壊と暴行
物に対する有形力の行使は、間接に公務員に対して加えられたものと認められるときに限り公務執行妨害罪の「暴行」に当たるから、捜索差押許可状に基づく捜索に来た警察官らが玄関ドアの鍵を開ける前に、室内にあった覚醒剤入りの注射器を足で踏み付けて壊した行為は、警察官らに対する暴行とは認められず、同罪の「暴行」に当たらない。
仙台高判昭和30年1月18日(高刑集8巻1号1頁)は、物に対する暴行が間接にも公務員に対して加えられたものと認められないときは公務執行妨害罪の暴行に当たらないとし、付近に職務執行中の収税官吏がいたにすぎない場合の物件の破壊は器物毀棄罪を構成するにとどまるとした。最決昭和34年8月27日(刑集13巻10号2769頁)は、司法巡査が現行犯逮捕の現場で差し押さえて置いた覚醒剤注射液入りアンプルを踏み付けて損壊した行為を、間接に同巡査に対する暴行に当たるとした。
昭和34年8月27日最高裁第二小法廷刑集13巻10号2769頁(公務執行妨害)
トピック
関連条文
判例
| 裁判所 | 日付 | 収録 | 事件名 |
|---|---|---|---|
| 最高裁第二小法廷 | 昭和34年8月27日 | 刑集13巻10号2769頁 | 公務執行妨害 |
| 仙台高等裁判所 | 昭和30年1月18日 | 高刑集8巻1号1頁 | 公務執行妨害被告事件 |
キーワード
出題履歴
| 試験 | 年度 | 科目 | 問題番号 |
|---|---|---|---|
| 司法試験 | 2020年 | 刑法 | 第8問(公務執行妨害罪) |
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