B 重要その他刑法
同意傷害に関する諸般の事情考慮説への批判
被害者の同意を得た動機・目的、身体傷害の手段・方法、損傷の部位・程度などの諸般の事情を考慮して傷害罪の成否を決する立場に対しては、保険金詐取という違法な目的を理由に傷害罪の成立を認めると、不可罰である詐欺の予備行為を傷害罪で処罰することになるとの批判がある。
最決昭和55年11月13日(刑集34巻6号396頁)は、保険金騙取の目的で得られた承諾は違法なもので、傷害行為の違法性を阻却しないとした。個人の自己決定権を重視し過ぎているとの批判は、同意の効力を広く認める側に向くものである。
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文献出典
- 山口厚 — 刑法各論 第3版(有斐閣、2024)
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