B 重要その他刑法
数故意犯説への批判と観念的競合
法定的符合説のうち数故意犯説に対しては、一個の故意しかないのに複数の故意犯を認めるのは行為者の予見した範囲を超えた責任を問うもので責任主義に反するとの批判があり、同説は各罪を観念的競合として処断刑を一故意犯説と同一にするが、なお意図しない客体についての故意犯を刑を重くする方向で量刑上考慮することは責任主義との関係で問題とされる。
数故意犯説は、各罪を観念的競合(刑法54条1項前段)として処断刑は同一とする。しかし、意図しない客体の故意犯を量刑で刑を重くする事情とすれば、予見した以上の責任を問うことになる。
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文献出典
- 山口厚 — 刑法総論 第4版(有斐閣、2025)
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