B 重要判例刑法
誤った治療指示と因果関係
医師資格のない柔道整復師が、風邪の患者に対し、食事や水分補給を控えるなどの医学的に明らかに誤った治療法を繰り返し指示し、患者がこれに忠実に従って脱水症状に陥り死亡した場合は、指示行為がそれ自体として患者の病状を悪化させ死亡の結果を引き起こしかねない危険性を有しており、患者側にも落度(医師の診察治療を受けず指示にのみ依存した点)があっても、指示行為と死亡との間に因果関係が認められる。
最決昭和63年5月11日(刑集42巻5号807頁)は、このような指示行為と死亡との間に因果関係を認め、業務上過失致死罪の成立を肯定した原判断を正当とした。
昭和63年5月11日最高裁第一小法廷刑集42巻5号807頁(業務上過失致死)
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