B 重要判例民法
代理権消滅後の表見代理と法定代理
代理権消滅後の表見代理の規定(民法112条)は、判例上、法定代理にも適用される。
大判昭和2年12月24日(民集6巻754頁)は、親権者が法定代理人として株券を授受した取引について、相手方が代理権の消滅について善意・無過失であったかを判断すべきものとして同条を適用した。2017年改正(2020年4月1日施行)で同条の文言は「代理権の消滅は、善意の第三者に対抗することができない」から「他人に代理権を与えた者は…責任を負う」に改められたが、法制審議会の部会資料は、109条と規定ぶりを合わせる修正であり規律の内容に変更はないとしている。法定代理への適用の可否を条文上明記する案は採られなかった。学説には、本人の帰責性を欠く法定代理には適用しないとする見解も有力である。
昭和2年12月24日大審院民集6巻754頁
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