司法試験短答式過去問演習

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2020年 司法試験予備試験 一般教養

45問中20問選択(1問3点・60点満点)

第16問配点 3点

貧困や格差の問題に関する次の1から5までの各記述のうち,明らかな誤りを含むものを一つ選びなさい。(解答欄は,[№16])
1. カーは,『新しい社会』(1951 年)で,人々が飢餓の恐怖から解放される現実を問題にした。イギリスでは当時,社会保障制度が整備されつつあった。飢餓の恐怖からの解放は人々に,「何のために働くのか」という問いを突きつけると彼は言う。
2. ガルブレイスは,『ゆたかな社会』(1958 年)で,貧困状況を脱した「ゆたかな社会」にも固有の問題があると指摘する。例えばそこでは,消費者の欲望が生産者の広告によって新たに喚起され,欲望が生産に依存する事態が生じると彼は言う。
3. ベルは,『イデオロギーの終焉』(1960 年)で,マルクス主義的な階級闘争理論の今日における破産を宣告する。価値の多元性や権力の分権性に基盤を置く高度産業社会では,もはや人々に革命的理想への絶対的帰依は要求し得ないと彼は説く。
4. ローティは,『アメリカ・未完のプロジェクト』(1998 年)で,アメリカにおける経済格差の拡大を指摘する。第二次世界大戦後続いてきたブルジョアジーのプロレタリア化は,今やプロレタリアートのブルジョア化に転じつつあると彼は言う。
5. ピケティは,『21 世紀の資本』(2013 年)で,資本収益率が経済成長率を上回ることで経済格差が拡大する機制を解明した。先進各国では第二次世界大戦後,経済格差は縮小傾向にあった。しかし,1970 年代から 1980 年代以降,それは拡大傾向にあると彼は説く。