条文・判例・学説を体系的に整理
LRAの基準
LRAの基準(より制限的でない他の選びうる手段の基準)は、立法目的は正当なものとして是認できるが規制手段が広汎である点に問題がある法令について、立法目的を達成するため規制の程度のより少ない手段が存在するかどうかを具体的・実質的に審査し、それがありうると解される場合には当該規制立法を違憲とする基準である。
非嫡出子相続分の反対意見の審査基準
平成7年大法廷決定の反対意見は、法定相続分の嫡出性に基づく別異取扱いの合理性の判断は、単なる合理性の存否によってなされるべきではなく、立法目的自体の合理性及びその手段との実質的関連性についてより強い合理性の存否が検討されるべきであるとした。
平成7年7月5日最高裁大法廷民集49巻7号1789頁(遺産分割審判に対する抗告棄却決定に対する特別抗告)
二重の基準論と自己実現及び民主主義
精神的自由が経済的自由より厳格な審査基準に服する根拠は、民主的政治過程論と経済規制の領域での司法の限界に求められ、精神的自由は自己実現の価値と自己統治の価値の双方を有する。
二重の基準論と経済的自由の自己実現
二重の基準論に対しては、経済的自由も精神的自由と同様に自己実現にとって必要であり、人間生活の基盤をなす重要なものであるとして、両者の間に価値の格差はないとする批判がある。
昭和50年4月30日最高裁大法廷民集29巻4号572頁(行政処分取消請求)
二重の基準論と精神的自由の刑法的保護
二重の基準論に対しては、経済的自由は国家の法制度を前提とするとの論拠について、精神的自由もその保障のために犯罪行為を取り締まる刑法を必要とする点で同じであり、両者の性格は異ならないとする批判がある。