A 必須その他刑法
承継的共同正犯の否定説
共犯は自己の行為と因果関係を有する結果についてのみ責任を負うという見解からは、後行者は共謀加担前の先行者の暴行により生じた傷害結果には因果性を及ぼし得ないから、傷害が共謀加担の前後いずれの暴行により生じたか証拠上不明な場合には、後行者には暴行罪の共同正犯が成立するにとどまる。
加担後の暴行と傷害との因果関係が証明されない以上、後行者に傷害結果を帰責できないからである。この見解は、刑法207条を共謀加担の事案に適用しないことを前提とする。
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文献出典
- 山口厚 — 刑法総論 第4版(有斐閣、2025)
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