B 重要その他刑法
胎児母体一部説と自己堕胎処罰の不整合
胎児に病変を生じさせることを「人」である母体の一部に傷害を負わせたものと捉え、少なくとも侵害作用が及んだ時点で「人」が存在している必要があるとした上で、錯誤論における抽象的法定符合説類似の論理により、母体に傷害を負わせ生まれてきた人に致死の結果をもたらしたとして過失致死罪の成立を認める立場に対しては、自己堕胎が自傷行為として不可罰となるはずなのに現行法が自己堕胎を処罰していることと体系的に矛盾するとの批判や、母体傷害の時点では加害対象である「人」が存在しないとの批判がある。
胎児を母体の一部と捉えるなら自己堕胎は自傷行為として不可罰となるはずだが、刑法212条は自己堕胎を処罰しており体系的に矛盾する、との批判である。
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