司法試験短答式過去問演習

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2025年 司法試験 刑法

第5問配点 2点

学生A、B及びCは、【事例】について、【会話】のとおり議論している。【会話】中の①から⑦までの( )に【語句群】から適切なものを入れた場合、正しいものの組合せは1から5までのうちどれか。なお、①から⑦までの( )内には、それぞれ異なるものが入る。(解答欄は、[№5])
【事 例】
甲は、過失により妊婦Xの胎児に侵害作用を及ぼし、同胎児に病変を生じさせた。Xは、出産予定日に上記病変に伴う傷害を負ったYを出産したが、その1年後にYは同傷害により死亡した。
【会 話】
学生A.
胎児に侵害作用を及ぼし、「人」の機能の萌芽に障害を生じさせた場合、出生後「人」となってから、その「人」に対して致死の結果を発生させる危険性が十分に存在します。したがって、その危険性が存在する場合、(①)で「人」が存在している必要はなく、(②)で「人」が存在していれば足り、(③)に致死の結果をもたらしたとして、甲に過失致死罪が成立すると考えます。
学生B.
(①)で「人」が存在している必要がないとしても、少なくとも(④)で「人」が存在している必要はあるのではないですか。私は、判例と同様に、胎児に病変を生じさせることは、(⑤)に傷害を負わせたと考えた上で、(⑥)類似の論理により、(⑤)に傷害を負わせ、(③)に致死の結果をもたらしたとして、甲に過失致死罪が成立すると考えます。
学生C.
胎児が(⑤)であるなら、自己堕胎は自傷行為として不可罰とすべきですが、現行法は自己堕胎を処罰しており、体系的に矛盾していませんか。また、母体傷害の時点では、加害対象である「人」が存在しない以上、(⑥)類似の論理によっても過失致死罪の成立を認めるのは無理がありませんか。
学生A.
裁判例には、交通事故で妊娠7か月の妊婦に傷害を負わせ、これが原因で早産した子が水頭症等を発症した事案について、「胎児に病変を発生させることは、(⑤)に対するものとして、人に病変を発生させることにほかならず、そして、胎児が出生して人となった後、同病変に起因して傷害が増悪した場合は、結局、人に病変を発生させて人に傷害を負わせたことに帰することとなる。」旨判示したものがありますが、この判決は(⑦)の考え方と同じですね。
【語句群】
a. 侵害作用が及んだ時点b.致死の結果が発生した時点
c. 実行行為の時点d.「人」である母体の一部e.生まれてきた「人」
f. 人の始期に関する一部露出説g.錯誤論における抽象的法定符合説
h. 私i.Bさん
1. ①a ②c ④b ⑥f
2. ①b ③e ④a ⑥g
3. ①c ③e ⑤d ⑥g
4. ②a ③d ⑤e ⑦h
5. ②b ④c ⑤d ⑦i