司法試験論文式過去問演習

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2025年 司法試験 論文式 知的財産法 第2問

問題

配点 50点

〔第2問〕(配点:50)

政治家を目指しているAは、日本の将来について熱く論じる文章P(約1万字)を創作し、これを通勤客であふれる早朝の駅前広場で披露したところ、予想以上の喝采を浴びた。これに気を良くしたAは、この様子を撮影した映像に自ら編集を加えて動画Qを作成し、これを自己のウェブサイトに掲載したところ、空前の再生数を記録し、マスメディアにも取り上げられるなど大きな注目を集めた。

以上の事実関係を前提として、以下の設問に答えなさい。

[設問1]

日頃から旬の話題を広く紹介している個人ブロガーBは、最新の投稿において、Aの熱弁を収めた動画Qが大きな注目を集めていることを紹介し、その中で、文章P全体を分かりやすく1000字程度に要約した文章P’を掲載するとともに、その内容を批判する3000字程度の文章を添えた。これを見て憤慨したAは、Bに対し、文章Pに係る著作権の侵害を理由として、文章P’の削除を請求した。

Aはどのような主張をすべきか。これに対するBの反論として、どのような主張が考えられるか。それらの妥当性についても論じなさい。

[設問2]

人気プログラマーCは、インターネット上の動画ファイルを視聴するとその映像が変容して表示される再生ソフトRを開発し、これを無料でダウンロードできるように自己のウェブサイトで公開している。ある日、Cは、再生ソフトRを用いて動画Qを視聴すると、その映像が実に滑稽な様子にゆがんで表示されることに気付き、自己のウェブサイトにおいて、「みんなこの再生ソフトRでAのウェブサイトにある動画Qを見てみろ」と書き込んだ。すると、これを見た多くの人が再生ソフトRを用いてAのウェブサイト上の動画Qを視聴した結果、Aはすっかり笑いものになってしまった。

Aは、動画Qに係る著作者人格権に基づいて、Cに対し、どのような請求をすることが考えられるか。その妥当性についても論じなさい。

出典:法務省「2025年司法試験論文式試験問題」。原本PDFから本文・表・図を抽出し、字下げ・下線・枠などの体裁を保ったまま、画面の幅に合わせて折り返しています。