司法試験論文式過去問演習

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2011年 司法試験 論文式 国際関係法(私法系) 第2問

問題

配点 40点

〔第2問〕(配点:40)

XとYは,共に日本法に基づいて設立され,日本に主たる営業所を有する会社であり,Xは銀行業を,Yはリース業を営んでいる。Aは,甲国法に基づいて設立され,甲国に主たる営業所を有し,その地で代表者を定めて登録されたパートナーシップである。Aは,甲国においてマンションの建築・分譲事業をするための資金を得るために,Xとの間で,日本の裁判所を管轄裁判所とし,乙国法を準拠法とする消費貸借契約(以下「本件ローン契約」という。)を締結した。XとYは,XがAに貸し付けた金額の返済につき債務不履行があった場合に備えて,Yを保証人とする保証契約(以下「本件保証契約」という。)を締結した。マンションは完成したものの,その後甲国の不動産市場が不況となったために分譲は進まず,Aは,Xに対する利息の支払を怠り,本件ローン契約に従い期限の利益を失うこととなった。

〔設 問〕

1.Xは,管轄合意に基づき,Aに対して,本件ローン契約に基づく残債務の支払を求めて日本の裁判所に訴えを提起した。Aは,日本の裁判所で訴訟当事者になることはできるか。甲国法上,パートナーシップには法人格はないが,当事者能力は認められているものとして答えなさい。

2.Xは,Yに対して,本件保証契約に基づき,AがXに支払うべき残債務の支払を求めて日本の裁判所に訴えを提起した。XとYは,本件保証契約を締結した当時には,明示的にも黙示的にも準拠法を選択していなかった。訴え提起の当時において日本法が準拠法となる可能性及び乙国法が準拠法となる可能性について論じなさい。

3.Yが本件保証契約に基づく保証債務を履行したとする。Xが本件ローン契約の準拠法上Aに対して有する権利をYが法定代位により行使しようとした場合,代位行使の可否を決定するのはいずれの国の法か。本件保証契約を締結した当時,XとYは日本法を準拠法として選択していたと仮定して,法の適用に関する通則法(平成18年法律第78号)第23条に言及しながら論じなさい。

出典:法務省「2011年司法試験論文式試験問題」。原本PDFから本文・表・図を抽出し、字下げ・下線・枠などの体裁を保ったまま、画面の幅に合わせて折り返しています。