司法試験論文式過去問演習

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2008年 司法試験 論文式 租税法 第2問

問題

配点 50点

〔第2問〕(配点:50)

A建設株式会社(以下「A社」という。)は,毎年3月末日を事業年度末日とする大手の建設会社であり,個人で建設用機械の修理業を営んでいるBと取引関係にあるが,Bが独自の技術を有し,修理代金も割安であったことから,その依頼に応じて何度か同人に融資をしてきた。しかし,Bは,経営がはかばかしくなく,融資を受けた債務の元本について弁済の猶予を受けており,利息についても最近2年間はA社に支払えない状態であって,めぼしい財産もなかった。そのような折の平成20年3月,A社は,Bから,新たに500万円の運転資金の融資を依頼された。これに対し,A社は,その依頼を断ったが,その時点でBに対して有していた元利合計で2000万円の債権の全額を放棄することとし,同月中に書面でその旨をBに伝えるとともに,放棄した債権につき貸倒損失として経理処理を行った。

これらの事実を前提として,以下の設問に答えなさい。

〔設 問〕

1. A社が貸倒損失として経理処理した金額について,同社の平成20年3月期の事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入することができるかどうかを,内国法人の各事業年度の所得の金額の計算構造を踏まえつつ論じなさい。

2. ⑴ 「債務者が資力を喪失して債務を弁済することが著しく困難である場合において,当該債務の免除を受けたときは,当該免除に係る債務の金額に相当する金額については,所得税法第36条第1項に規定する収入金額とすべき金額又は総収入金額に算入すべき金額に算入されないと解すべきである。」とする見解があるとした場合,それはどのような根拠に基づくものと考えられるかについて論じなさい。

⑵ 前記⑴の見解を前提とした場合において,Bの所得税の課税関係がどうなるのかを論じなさい。

出典:法務省「2008年司法試験論文式試験問題」。原本PDFから本文・表・図を抽出し、字下げ・下線・枠などの体裁を保ったまま、画面の幅に合わせて折り返しています。