2007年 司法試験 論文式 知的財産法 第2問
問題
配点 50点〔第2問〕(配点:50)
以下の事実関係を前提として,後記の設問に答えよ。なお,著作者人格権に関しては論じる必要はない。
【事実関係】
甲は,小説Aを執筆し出版した。これは,甲が数年暮らした外国を舞台に,外国人の若い男女を主人公とした恋愛小説であった。甲は,小説Aを演劇として上演することを計画し,その脚色を乙と丙に依頼し,乙と丙は,これを受けて,共同して小説Aを脚色し,脚本Bを執筆した。
作家志望の丁は,小説の書き方の勉強のために,小説Aを基にして,ストーリー展開と登場人物の性格設定を同様なものとしつつ,舞台を日本とし,主人公を日本人の若い男女に置き換えた小説Cを執筆した。
同じく作家志望の戊も,小説の書き方の勉強のために,小説Aの続編として,主な登場人物をそのまま登場させ,主人公のその後の人生を描く小説Dを執筆した。
〔設 問〕
1. 乙は,甲の上演計画が頓挫したことから,自らが代表者である劇団に脚本Bに基づいて演劇Eを演じさせ,これを録音録画したDVDを販売したいと考えている。この場合,乙は,甲と丙の承諾を得ることが必要か。
2. 丁は,小説Cが一般の人にどのように評価されるかを知りたくなり,これを,自らがボランティアで行っている小説等の無料朗読会において朗読した。この場合,甲は,丁に対して,どのような請求をすることができるか。
3. 戊は,小説Dの出来栄えに満足し,多くの人に読んでもらうために,これを,自らがインターネット上に開設したホームページに掲載した。この場合,甲は,戊に対して,どのような請求をすることができるか。
出典:法務省「2007年司法試験論文式試験問題」。原本PDFから本文・表・図を抽出し、字下げ・下線・枠などの体裁を保ったまま、画面の幅に合わせて折り返しています。