司法試験短答式過去問演習

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2026年 司法試験予備試験 一般教養

44問中20問選択(1問3点・60点満点)

第22問配点 3点

A国は、ある財を生産すると同時に、B国からこの財を輸入している。A国のこの財の財市場は完全競争的であり、需要曲線は右下がり、供給曲線は右上がりである。A国政府がこの財に輸入関税を課したとする。さらに、以下のアからウまでを仮定する。
ア. A国は小国であり、関税導入によっても世界価格は変化しない(A国は価格受容者である)。
イ. B国では当該財は主としてA国向けに生産され、短期には他市場への振替が困難であるため、A国向け輸出が減少した分だけB国の当該財の生産も減少する。
ウ. 外部性や市場支配力、報復関税などの二次的要因はない。
この仮定の下で、関税導入により、A国での当該財の価格は上昇し、国内消費量は減少し、国内生産量は増加し、輸入量は減少した。ただし、関税導入後も輸入は、なお正の量で残っている。このとき、A国の消費者余剰は減少し、生産者余剰は増加し、政府は関税収入を得る。
以上の下で、関税の影響に関する記述として最も適切なものを、次の1から5までの中から選びなさい。(解答欄は、[№22])
1. A国の消費者余剰の減少分は生産者余剰の増加と関税収入の増加でちょうど相殺されるため、A国の国民経済厚生は変化しない。B国の生産者余剰は減少する。
2. A国の国民経済厚生は死荷重(社会的余剰の純損失)の分だけ減少する。一方、A国が小国で世界価格が変化しない以上、B国の生産者余剰は変化しない。
3. 関税収入は実質的に国外(B国)からA国への移転であるため、A国の国民経済厚生は増加し得る。B国の生産者余剰は減少する。
4. A国が小国で世界価格が変化しない以上、A国の国民経済厚生は死荷重(社会的余剰の純損失)の分だけ減少する。B国では輸出減少が生産減少となるため、B国の生産者余剰は減少する。
5. A国では関税収入の増加が死荷重(社会的余剰の純損失)を上回る場合もあり、A国の国民経済厚生の増減は一概にはいえない。B国の生産者余剰は減少する。