第15問配点 3点
次のアからオまでの記述は、日本の首相が国会(衆議院)で行った施政方針演説又は所信表明演説の抜粋である。これらの記述を年代順に並べたとき、現在からみて2番目に新しいものを、後記1から5までの中から選びなさい。(解答欄は、[№15])
ア. わが国経済は、ここ数年来、著しい成長を遂げて参りました。特に、昨年度は一七%という目ざましい拡大を示し、本年度に入ってからも、おおむね順調に推移し、予想以上の拡大が期待されております。このような過去の実績から見ましても、わが国経済は強い成長力を持ち、今や歴史的な発展期にあると認められます。そこで、政府は、今後十年以内に国民所得を二倍以上にすることを目標とし、この長期経済展望のもとに、さしあたり来年度以降三カ年間につき、年平均九%の成長を期待しつつ、これを根幹として政府の財政経済政策の総合的な展開を考えているのであります。
イ. 特に、過密化している大都市では、都市の改造、再開発を急がなければなりません。しかし、人口や産業の大都市集中を無制限に放置したまま、その改造を行なうことは不可能であります。このような現状を改め、国民が健康で豊かな生活ができるようにするためには、片寄った国土利用を改め、国土全体の均衡のとれた発展をはかり、きれいな空気と水、緑に恵まれた住みよく暮らしよい地域社会を計画的に建設することが必要であります。私が、人と物と文化の大都市への流れを大胆に転換し、日本列島の改造を提唱してきたゆえんもここにあります。
ウ. 現代は、文化の時代であります。私は、この文化の時代の生き方として、かねてより、日本型福祉社会の建設を提唱いたしております。日本の文化は、人間と自然、精神と物質、自由と責任の相互に対比されるものの均衡のとれた調和を大事にする伝統を持っております。しかし、明治以降近代化に邁進してまいりましたわが国は、この面に十分な配慮を払ってきたとは申せません。そうした反省に立った対応の一つが、田園都市国家の構想であります。
エ. 顧みれば、昭和三十九年、私は政権担当の重責をになうにあたって、沖縄返還の実現をみずからの大きな政治目標の一つとして掲げました。翌四十年沖縄現地を視察して、沖縄同胞の祖国復帰への切なる訴えを聞き、いよいよその決意をかたくいたしたのであります。自来七年余にわたりこの問題に真正面から取り組んでまいりましたが、ここに復帰の実現を見るに至りましたことは、まことに感慨無量なるものがあります。沖縄の祖国復帰は、一九六九年の日米共同声明並びに沖縄返還協定にあるとおり、核抜き本土並みの原則のもとにその実現を見るのであります。この点について米国政府は、返還に際し、沖縄には核兵器が存在しないことを確認するとの意向を明らかにしております。
オ. いわゆるロッキード事件は、わが国の政治に大きな衝撃を与え、ついに自民党のかつての最高幹部の中から容疑者を出すに至りました。私はこの事態を大きな悲しみをもって深刻に受けとめるとともに、政府及び自民党の最高責任者としての責任を痛切に感ずるものであります。ここに国会議員各位を初め国民の皆様に深くおわびを申し上げたいと思います。ロッキード事件が起こったとき、私はその真相を明らかにしなければ、日本の民主主義は、大きく傷つけられることと考えました。そこで私は、国会の決議を受けてフォード大統領に対して、真相の解明の協力を要請いたしました。
1. ア
2. イ
3. ウ
4. エ
5. オ