司法試験短答式過去問演習

過去問と解説で知識を確認

2021年 司法試験予備試験 一般教養

49問中20問選択(1問3点・60点満点)

第11問配点 3点

知識に関する次のアからオまでの各記述について,明らかな誤りを含むものの組合せとして適切なものを,後記1から5までの中から選びなさい。(解答欄は,[№11])
ア. 知識を対象とする社会学的研究を,知識社会学と呼ぶ。一般に社会学の祖と目されるコントの知見の中にも,知識社会学の原型が認められる。彼が知識の三つの発展段階————神学的,形而上学的,実証的————を想定したことが,それに当たる。
イ. 社会学では,人々の信念・態度・意見などの体系を指して,イデオロギー(社会的観念形態)と呼ぶ。マルクスとエンゲルスは共著『ドイツ・イデオロギー』で,イデオロギーは階級的に規定されているとして,その批判的分析の重要性を指摘した。
ウ. ユダヤ系社会学者マンハイムは,マルクスとエンゲルスの主張の延長線上で,独自のイデオロギー概念を提示した。マルクスとエンゲルスは他者の立場の批判的分析にとどまり,自己の立場の批判的分析に踏み込んでいない,との主張がそれである。
エ. フランスの哲学者フーコーは,『言葉と物』で,「ある時代の人々の思考を支配する知的な枠組み」を指してエピステーメー(知識)と呼んだ。時代を超越した「真なる知識」の存在を思想史的に明らかにすることが,そこでの彼の課題であった。
オ. アメリカの社会学者マートンは,「求めよ,さらば与えられん」とのマタイ福音書の一節に着想を得て,マタイ効果という概念を提示した。「科学的発見は,偶然の所産ではなく,科学者の主体的な努力の賜物である」というのが,その含意である。
1. ア イ
2. ア エ
3. イ ウ
4. ウ オ
5. エ オ