司法試験短答式過去問演習

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2019年 司法試験予備試験 一般教養

42問中20問選択(1問3点・60点満点)

第17問配点 3点

標準的なミクロ経済学の意思決定モデルでは,一貫した行動原理が想定され,人の行動や選択結果は最適化問題の解として分析される。ただし,現実の人間の意思決定の中には,そうした標準的な意思決定モデルでは整合的に説明できない変則事象(アノマリー)もある。行動経済学ではそうしたアノマリーやそれらを整合的に説明するための修正理論が研究されてきた。行動経済学に関する記述として最も適切なものを,次の1から5までの中から選びなさい。(解答欄は,[№17])
1. ある個人の選好を効用関数で表したときに,その効用関数にその人自身の消費や利得だけでなく,別の人の消費や利得も変数として入る場合,その選好のことを共同体選好という。限定合理性もこの選好を仮定して説明されうる。
2. プロスペクト理論は,リスクがある選択の価値の期待値を計算するときに,客観的確率ではなく心理的な確率の評価を期待値の計算に使うと仮定する。
3. 異時点間選択では,現在バイアスというアノマリーが知られている。標準的な時間割引関数である双曲割引関数を使うと矛盾が生じてしまうので,現在バイアスを説明するために行動経済学では指数割引関数が用いられることがある。
4. 保有効果というアノマリーを説明するために,行動経済学ではリスク愛好性が仮定され,そのために逆 S 字型の価値関数が用いられる。
5. エルズバーグのパラドクスから分かったのは,確率の分かっているリスクに比べて,確率の分かっていない不確実性を避けようとする,損失回避と呼ばれる性質である。