第8問配点 3点
以下の文章の空欄(ア)から(オ)までに当てはまる語句の組合せとして最も適切なものを,後記1から5までの中から選びなさい。(解答欄は,[№8])
実験などで観察された個別事例を証拠として一般法則を導き出す方法を「枚挙的帰納法」と呼ぶ。これは「( ア )的方法」とも呼ばれ,18 世紀頃にはこれこそが科学的な方法であると考えられていた。しかし,「枚挙的帰納法」では,素粒子のように直に観察できないものについての一般法則や理論を基礎付けることができない。そのようなものを扱うには,まずそれについての仮説を立てるしかない。そして,その仮説が正しいとしたら,様々な初期条件の下でどんなことが起こるかということに関する予測を導き出し,それらの個々の予測を実際の観察結果と照らし合わせることで,問題の仮説を検証するという方法を「仮説( イ )法」と呼ぶ。 19 世紀から 20 世紀前半には,これこそが科学的な方法だと考えられるようになった。しかし, 18 世紀のスコットランドの哲学者である( ウ )の議論に従えば,以上のように観察される個別事例を証拠として仮説を検証できるとする考え方は,「自然の秩序は,これまで成り立ってきたことがこれからも成り立つようにできている」ということ(このような自然の秩序を「自然の斉一性」と呼ぶ。)を暗黙の前提としていて,そしてこの暗黙の前提それ自体が「これまで自然の斉一性が成り立ってきた」という個別事例を証拠として検証可能であることを前提としている。つまり,この考え方は( エ )の誤謬に陥っているのである。以上の議論によれば,個々の予測と観察結果が一致しても仮説の正しさを完全に保証することはできない。しかし,個々の予測と観察結果が一致しなかったことに基づいて仮説が誤りであることを完全に保証することはできる。 20 世紀の哲学者であるポパーは,この点に着目し,( オ )な仮説を立てて現象を予測したり説明したりすることこそが,科学的な方法であると考えた。
1. ア ニュートン イ 演繹 ウ ヒューム エ 循環論証 オ 反証可能
2. ア ベーコン イ 帰納 ウ バークリー エ 類比論証 オ 反証不可能
3. ア ニュートン イ 演繹 ウ バークリー エ 類比論証 オ 反証不可能
4. ア ベーコン イ 演繹 ウ ヒューム エ 循環論証 オ 反証可能
5. ア ベーコン イ 帰納 ウ ヒューム エ 循環論証 オ 反証不可能