第9問配点 3点
次の文章中の空欄(A)に入る文として最も適切なものを,後記1から5までの中から選びなさい。(解答欄は,[№9])
1. 詩人は,予言者にならなくてはならない。詩を一行書くことは,常に未知との遭遇なのだから,未知をあらかじめ知っている者だけが詩作を成すことができる。
2. 詩には「現実に起こる確率が高いもの」ではなく,「これまで現実には起こらなかったとしても,現実に起こるかもしれないもの」を描かねばならない。
3. 詩人は,自らの詩の中で次に何が起こるのかを知っていてはならない。さもないと,詩の中の出来事は,段取りに従って進められる流れ作業になってしまう。
4. 詩には完成ということはない。いわゆる完成とは問題を最後まで解決する努力を中途で打ちきった結果にほかならない。
5. 詩人は予言をしてはならない。詩とは,追憶を事とする業であって,未来は詩人の与り知るところではない。
【出典】吉田秀和『音楽展望と批評3』