第7問配点 3点
次の文章において紹介されているのは『淮南子』を出典とする話である。この話の続きとして最も適当なものを,後記1から5までの中から選びなさい。(解答欄は,[№7])
日本語の表現には,中国故事に由来する慣用句がたくさん存在している。「蟷螂の斧」も,その一つである。「蟷螂」とは,昆虫のカマキリのことで,鎌状の前脚を持つことからこの名前が付いた。「蟷螂の斧」とは,現代では,勝つ見込みがないのに,無駄な抵抗を試みる意味に用いられるが,もともとの意味は少し違っていた。話は,春秋戦国時代にまで遡る。斉の国の王である荘公が,輿に乗って出かけたところ,見かけぬ昆虫が荘公の行く手を阻んだ。昆虫は,小さいながらも両脚の鎌をもたげ,大きな輿に挑むかのような恰好である。名前を知らない荘公は,御者に尋ねた。すると,御者は「これは,蟷螂です。前に進むしか能がなく,自分の能力もわきまえず,自分よりも大きなものに立ち向かおうとする愚か者です。」と答えた。これを聞いた荘公は,「全く見上げた武勇の持ち主である。これが人間であれば,必ずや天下に名を轟かす働きをするであろう。」と言い,御者に輿を迂回させ蟷螂を避けるように命じた。
1. 城に戻った荘公は,御者をはじめ臆病者の戦士たちを罷免した。
2. この話を伝え聞いた臣下の多くが,荘公に離反し斉の国を離れた。
3. 勇武の者たちは,荘公のために死力を尽くして戦う決意を固めた。
4. 荘公は自分には為政者の資格がないと思い,直ちに王位を退いた。
5. 今が好機とばかりに,荘公は隣国に攻め入り彼らの領地を奪った。