第37問配点 3点
行政事件訴訟法上の取消訴訟に関する次のアからエまでの各記述について,法令及び最高裁判所の判例に照らし,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからエの順に[№74]から[№77])
ア. 取消訴訟においては,行政処分の違法一般が審理の対象となるから,原告は,自己の法律上の利益に関係のない違法を理由として取消しを求めることもできる。[№74]
イ. 国家公務員に対する停職の懲戒処分がされた後,その処分について人事院に対する審査請求がされ,人事院が処分の内容を減給に修正する裁決をした場合には,原処分ではなく,裁決の取消しを求めなければならない。[№75]
(参照条文)国家公務員法
第92条第1項 …(前略)…調査の結果,処分を行うべき事由のあることが判明したときは,人事院は,その処分を承認し,又はその裁量により修正しなければならない。
ウ. 国家公務員に対する懲戒処分の取消訴訟において,国家公務員法上の懲戒事由があると認められる場合,裁判所は,懲戒権者と同一の立場に立って懲戒処分をすべきであったかどうか又はいかなる処分を選択すべきであったかについて判断し,その結果と懲戒処分とを比較してその軽重を論ずべきものではなく,その処分が社会観念上著しく妥当を欠き,裁量権を濫用したか否かについて判断すべきである。[№76]
エ. 取消訴訟における行政処分の違法判断の基準時は,行政処分がされた時点であると解すべきであるから,処分の適法性の判断に用いられる科学的,専門技術的知見も,処分当時のものに限定される。[№77]