第11問配点 3点
公務員の労働基本権についての判例の動向に関する次のアからエまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからエの順に,[№24]から[№27])
ア. 一切の公務員の団体交渉権及び争議権を否認する昭和23年政令第201号の合憲性が争われた弘前機関区事件判決(最高裁判所昭和28年4月8日大法廷判決)において,最高裁判所は,憲法第13条の「公共の福祉」論と憲法第15条第2項の「全体の奉仕者」論を根拠にして,公務員の労働基本権の一律禁止を合憲とした。[№24]
イ. 公共企業体等労働関係法における争議権規制の合憲性が争われた全逓東京中郵事件判決(最高裁判所昭和41年10月26日大法廷判決)において,最高裁判所は,公務員の労働基本権を原則として保障し,比較衡量論に基づき,その制限が著しく合理性を欠き,立法府の裁量を明らかに逸脱しているか否かにより合憲性を判断するアプローチを採用した。[№25]
ウ. 地方公務員法の規制をめぐる都教組事件判決(最高裁判所昭和44年4月2日大法廷判決)と国家公務員法の規制をめぐる全司法仙台事件判決(最高裁判所昭和44年4月2日大法廷判決)において,最高裁判所は,全逓東京中郵事件判決を継承しつつ,さらに,争議行為をあおる等の行為に対する刑事罰について,合憲限定解釈を行った。[№26]
エ. 国家公務員法の規制をめぐる全農林警職法事件(最高裁判所昭和48年4月25日大法廷判決)において,最高裁判所は,全逓東京中郵事件判決を変更する旨述べ,「公務員の地位の特殊性と職務の公共性」論,公務員の勤務条件に関する「財政民主主義」論を根拠にして,公務員の争議行為の一律禁止を合憲とした。[№27]