条文・判例・学説を体系的に整理
虚偽死亡証拠後の再起訴と事実変化説
再起訴禁止の効力が及ばなくなる事情の変更を、新証拠の発見ではなく被告人の死亡という事実自体の変化に限ると解すると、被告人死亡の証拠が虚偽であることが新証拠で明白になっても、それを理由とする再起訴は認められない。
虚偽死亡証拠の作出と再起訴禁止の資格
再起訴禁止による利益を受けるには被告人にその利益を要求できる資格が必要であると解する見解によれば、内容虚偽の証拠を作出して公訴棄却決定を得た被告人は資格を欠き、再起訴を妨げられない。
死亡による公訴棄却の非終局的決定説
被告人の死亡による公訴棄却決定は非終局的な決定であり確定裁判の効力(一事不再理効等)が生じないと解すると、決定が確定しても再起訴は妨げられない。
死亡による公訴棄却の公判手続停止類似説
被告人の死亡による公訴棄却決定は、訴訟続行が無意味となるため訴訟を打ち切る点で、心神喪失を理由とする公判手続の停止と同性質のものと解する見解によれば、事情が変われば(死亡が虚偽と判明すれば)訴訟を再開できるので、再起訴を妨げない。