司法試験論文式過去問演習

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2009年 司法試験 論文式 環境法 第2問

問題

配点 50点

〔第2問〕(配点:50)

A県にあるB国定公園は,美しい山岳に恵まれた自然公園である。B国定公園にはカタクリ(自然公園法第13条第3項第10号の指定を受けている。)の群落があり,近隣に住む甲は,そのカタクリの群落の保護・生育を図ることを目的とする団体(以下「本件団体」という。)を設立して代表者となり,会則も作成して,これまで約30名の地域住民の会員とともに,10年以上にわたって,そのカタクリの群落の生育調査を行い,年数回の一般向けの観察会や保護・生育のための提言を行ってきた。

ところで,約3年前から,B国定公園の特別保護地区内の遊歩道沿いにある前記カタクリの群落に近接した空き地に,乙が多数回にわたって数百本もの廃タイヤを投棄し,廃タイヤが野積みされた状態になっている。そして約1年前から,前記野積みされた廃タイヤからの自然発火により,頻繁に「ぼや」が発生したため,甲ら本件団体のメンバーは,前記野積みされた廃タイヤの処理について,A県に対し,早急に対策を講じるよう何度も交渉をしていた(①)。

その後,前記野積みされた廃タイヤの自然発火により大規模な火災が発生し,B国定公園においてA県が公園事業として設置していたビジターセンターが焼失するとともに,前記カタクリの群落も焼失した(②)。

この場合について,以下の設問に答えなさい。

〔設問1〕

①の段階及び②以後の段階において,それぞれA県知事は乙に対し,行政上,どのような対応措置を採ることができるか。ただし,廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づく措置は除くものとする。

〔設問2〕

①の段階で,本件団体が乙に対し,前記野積みされた廃タイヤの撤去を求める裁判上の請求をしたときに,その請求は認められるか。予想される当事者の法的主張とそれに対する相手方当事者の反論とを指摘しながら論じなさい。

出典:法務省「2009年司法試験論文式試験問題」。原本PDFから本文・表・図を抽出し、字下げ・下線・枠などの体裁を保ったまま、画面の幅に合わせて折り返しています。