第4問配点 2点
学生A及びBは、【会話】のとおり議論している。【会話】中の①から⑤までの( )内に【語句群】から適切なものを入れた場合、正しいものの組合せは1から5までのうちどれか。なお、①から⑤までの( )内には、それぞれ異なるものが入る。(解答欄は、[№9])
【会 話】
学生A.
背任罪の主体は「他人のためにその事務を処理する者」であり、(①)は自己の事務を処理する者なので、これに当たりません。では、甲が自己の土地に対する抵当権設定契約をXとの間で締結し、抵当権設定登記に必要な書類をXに交付してXから融資を受けた後、抵当権設定登記完了前に、Yから融資を得るためにYとの間でその土地に対する抵当権設定契約を締結してYのための登記を完了した、いわゆる二重抵当の事案の場合、甲が「他人のためにその事務を処理する者」に当たるかについて、どう考えますか。
学生B.
私は、判例と同様に、甲が「他人のためにその事務を処理する者」に(②)と考えます。
学生A.
背任罪の本質については、どう考えるのですか。
学生B.
私は、判例と同様、背任罪の本質について(③)にあると考えます。
学生A.
では、先ほどの二重抵当の事案について、背任罪の本質に関するBさんの見解を前提にして、甲が「他人のためにその事務を処理する者」に(②)とする理由をどう考えますか。
学生B.
私は、(④)と考えます。
学生A.
Bさんの考え方に対する批判としては、(⑤)がありますね。
【語句群】
a. 売主に対して売買契約に基づいて代金支払債務を負う買主
b. 本人の委託を受けて登記申請手続の事務を代行する代理人
c. 当たるd.当たらない
e. 本人によって与えられた法律上の処分権限の濫用によって財産を侵害する点
f. 本人との信任関係に違背して財産を侵害する点
g. 甲が登記に必要な書類をXに交付した以上、法律上及び契約上の義務は完了しているものの、甲は、抵当権設定者であるので、その登記に関し、これを完了するまでは抵当権者であるXに協力する任務を有し、当該任務は主として他人であるXのために負うものである
h. 甲が登記に必要な書類をXに交付した以上、法律上及び契約上の義務は完了し、もはや甲が処理すべき他人の事務は存在しない
i. 単なる債務不履行との区別という点では優れているものの、権利保護には十分ではないとの批判
j. 抵当権設定者がその登記に関し協力する任務は、抵当権設定者の自己の事務であり、他人の事務に当たらないとの批判
1. ①a ②c ④h2. ①a ③f ⑤i3. ①b ③e ④g4. ②c ③f ⑤j5. ②d ④g ⑤i