第10問配点 2点
身分犯に関するアからオまでの各記述を判例の立場に従って検討した場合、正しいものの個数を1から5までの中から選びなさい。(解答欄は、[№17])
ア. 刑法第65条にいう身分は、男女の性別、内外国人の別、親族の関係、公務員の資格のような関係に限られ、一定の犯罪行為に関する犯人の人的関係である特殊の地位又は状態までは含まないことから、偽証罪における「法律により宣誓した証人」は、同条の身分に該当しない。
イ. 刑法第65条第1項は、共同正犯にのみ適用され、狭義の共犯には適用されないことから、非公務員が公務員に収賄を教唆した場合は、同条項は適用されない。
ウ. 医師でない者が、妊婦を教唆して堕胎の決意をさせる一方で、医師を教唆して当該妊婦を堕胎させた場合、医師でない者には、業務上堕胎罪の刑が科される。
エ. 非占有者が、業務上の占有者と共謀して横領した場合、非占有者には、刑法第65条第1項が適用され、業務上横領罪の共同正犯が成立するが、同条第2項により単純横領罪の刑が科される。
オ. 中止犯の成立は、刑法第65条第1項の身分に該当するため、共犯者の一人に中止犯が成立する場合、中止行為を行っていない他の共犯者にも中止未遂の効果が及ぶ。
(参照条文)刑法
第213条 女子の嘱託を受け、又はその承諾を得て堕胎させた者は、2年以下の拘禁刑に処する。よって女子を死傷させた者は、3月以上5年以下の拘禁刑に処する。
第214条 医師、助産師、薬剤師又は医薬品販売業者が女子の嘱託を受け、又はその承諾を得て堕胎させたときは、3月以上5年以下の拘禁刑に処する。よって女子を死傷させたときは、6月以上7年以下の拘禁刑に処する。
1. 0個2. 1個3. 2個4. 3個5. 4個