第37問配点 2点
確定判決の既判力に関する次の1から5までの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを2個選びなさい。(解答欄は,[№42] ,[№43]順不同)
1. XがYに対して所有権に基づき建物の明渡しを求める訴えを提起し,Xの建物の所有権の取得が認められないとして請求を棄却する判決が確定した後,XがYに対して当該建物について同一の取得原因を主張して所有権の確認を求める訴えを提起した場合において,後訴裁判所がXの請求を認容する判決をすることは,前訴の確定判決の既判力に反し許されない。
2. XがYに対して売買契約の詐欺取消しを理由として売買代金相当額の不当利得の返還を求める訴えを提起し,詐欺の事実が認められないとして請求を棄却する判決が確定した後,XがYに対して当該売買契約について通謀虚偽表示による無効を理由として売買代金相当額の不当利得の返還を求める訴えを提起した場合において,後訴裁判所がXの請求を認容する判決をすることは,前訴の確定判決の既判力に反し許されない。
3. XがYに対して消費貸借契約に基づき貸金の返還を求める訴えを提起し,YのXに対する金員の支払が弁済に当たるとして請求を棄却する判決が確定した後,YがXに対して当該消費貸借契約に基づく貸金債務についてその金員の支払の前に債務免除があったとして,支払った金員の額の不当利得の返還を求める訴えを提起した場合において,後訴裁判所がYの請求を認容する判決をすることは,前訴の確定判決の既判力に反し許されない。
4. XがYに対して土地の所有権の確認を求める訴えを提起し,請求を認容する判決が確定した後,YがXに対して当該土地の所有権の確認を求める訴えを提起した場合において,後訴裁判所が,当該土地について前訴の口頭弁論の終結後にXから所有権を取得したとのYの主張を認めてYの請求を認容する判決をすることは,前訴の確定判決の既判力に反し許されない。
5. XがYに対して消費貸借契約に基づき貸金の返還を求める訴えを提起し,請求を認容する判決が確定した後,Yが,当該消費貸借契約に基づく貸金債務についてその訴訟の口頭弁論の終結前に時効期間が経過していたとして消滅時効を援用し,Xに対して債務の不存在確認を求める訴えを提起した場合において,後訴裁判所が当該貸金債務の時効消滅を理由にYの請求を認容する判決をすることは,前訴の確定判決の既判力に反し許されない。