第15問配点 3点
行政手続法上の処分基準及び審査基準に関する次のアからエまでの各記述について,法令又は最高裁判所の判例に照らし,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからエの順に[№28]から[№31])
ア. 行政手続法の規定により処分基準が定められ公にされている場合において,同法に基づく不利益処分の理由の提示は,処分基準の内容にかかわらず,処分の原因となる事実と処分の根拠法条が示されるのみでは足りず,処分基準の適用関係が示されていない限り,同法の要求する理由の提示として十分ではなく,当該不利益処分は違法となる。[№28]
イ. 行政庁が裁量処分である職権による授益的処分における考慮要素の例示を公表している場合,これは,行政手続法の規定による処分基準に該当するものではない。[№29]
ウ. 行政手続法の規定により定められ公にされている処分基準において,先行の処分を受けたことを理由として後行の処分に係る量定を加重する旨の不利益な取扱いの定めがある場合であっても,処分基準は行政機関の内部的な指針を定めた内規の性質を有するにとどまるものであるから,当該行政庁が処分基準に定めのない事項に係る事情を考慮して後行の処分につき当該処分基準の定めと異なる取扱いをすることは,当該処分基準の定めに拘束されるべき特段の事情のない限り,裁量権の範囲の逸脱又はその濫用として違法となるものではない。[№30]
エ. 建築物の建築に係る許認可処分の審査基準において,一定の距離の範囲内に居住する近隣住民の健康や生活環境上の利益の保護を目的とする内容の定めがあるときは,当該処分の取消訴訟における近隣住民の原告適格の判断において,当該審査基準は,それ自体が,原告適格の判断における考慮事項を定める行政事件訴訟法第9条第2項の「関係法令」として考慮の対象となる。[№31]