第10問配点 3点
刑法第230条の2に関する次の各【見解】についての後記アからオまでの各【記述】を検討し,正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。(解答欄は,アからオの順に[№16]から[№20])
【見 解】
A説:刑法第230条の2の規定は,名誉毀損罪について真実性の証明がなされたことを処罰阻却事由として定めたものである。B説:刑法第230条の2の規定は,他人の名誉を毀損する表現の内容が証明可能な程度に真実であることを違法性阻却事由として定めたものである。
【記 述】
ア. A説は,刑法第230条の2が真実性の証明に係る立証責任を被告人に負担させていることと整合的であると評価されている。[№16]
イ. B説に対しては,他人の名誉を毀損する表現をした者がその表現内容について真実であると信じた場合には,常に故意がないことになり相当でないという批判が向けられている。[№17]
ウ. A説に立つことと,相当な資料・根拠に基づく言論活動について刑法第35条による違法性阻却の余地を認めることは両立しない。[№18]
エ. B説によれば,他人の名誉を毀損した者が,その表現した事実が証明可能な程度に真実であると誤信し,その誤信したことについて,確実な資料・根拠に照らし相当の理由がある場合には,違法性が阻却されると考えることになる。[№19]
オ. A説に対しては,真実の言論について違法性を認める点に疑問があるとの批判が向けられている。[№20]