第70問配点 2点
確定判決の既判力に関する次の1から5までの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを2個選びなさい。(解答欄は,[№75],[№76]順不同)
1. 貸金返還請求訴訟において,被告がその債務につき消滅時効が完成していたのに援用の意思表示をしないまま口頭弁論が終結し,請求認容判決が確定した場合であっても,被告は,その後にした時効の援用の効果を請求異議の事由として主張することができる。
2. 貸金返還請求訴訟において,被告が原告に対する反対債権を有し相殺適状にあったのに相殺の意思表示をしないまま口頭弁論が終結し,請求認容判決が確定した場合であっても,被告は,その後にした相殺の意思表示の効果を請求異議の事由として主張することができる。
3. 売買による所有権の取得を請求原因として買主が提起した所有権確認訴訟において,売主である被告が詐欺を理由として当該売買契約の取消しをすることができたのにこれをしないまま口頭弁論が終結し,請求認容判決が確定した場合であっても,被告は,自己の所有権の確認を求める後訴において当該売買契約の取消しを主張して買主の所有権の取得を争うことができる。
4. 土地の賃貸人から提起された建物収去土地明渡請求訴訟において,賃借人である被告が建物買取請求権を行使しないまま口頭弁論が終結し,請求認容判決が確定した場合であっても,被告は,その後にした建物買取請求権の行使の効果を請求異議の事由として主張することができる。
5. 将来の賃料相当額の損害金請求を認容する判決が確定した場合であっても,その後,土地価格の昂騰等の事情によって当該判決の認容額が不相当となったときは,原告は,後訴により,当該認容額と適正賃料額との差額に相当する損害金の支払を求めることができる。