第21問配点 3点
次のⅠ及びⅡの【見解】は,逮捕状が発付されている被疑事実についての緊急逮捕の可否に関するものである。次のアからオまでの【記述】のうち,Ⅰの見解について述べたものには1を,Ⅱの見解について述べたものには2を選びなさい。(解答欄は,アからオの順に[№40]から[№44])
【見 解】
Ⅰ. 緊急逮捕は許されない。
Ⅱ. 緊急逮捕の要件さえ備わっていれば,緊急逮捕も許される。
【記 述】
ア. この見解に対しては,二重逮捕の危険を生ぜしめるのではないかという批判がある。[№40]
イ. 逮捕後にできる限り速やかに逮捕状を示すことができないことが予想されれば,逮捕状の緊急執行は相当でないから,この見解によれば,手元に逮捕状を有しない司法警察員がいわゆる指名手配の対象となっている被疑者を発見したとしても,被疑者を直ちに逮捕できないこともあり得る。[№41]
ウ. この見解は,現行法上逮捕状が裁判官の命令状とは解し難いことや,捜査官が逮捕状により逮捕の執行を義務付けられているわけではないことを根拠としている。[№42]
エ. 逮捕状の緊急執行の場合,遅くとも勾留請求のときまでに逮捕状を被疑者に呈示する必要があるが,逮捕後の逮捕状の呈示が遅れた結果,法定の制限時間内に勾留請求ができなかったとしても,例外的に刑事訴訟法第206条により制限時間不遵守の免責を受け得る余地があるから,この見解に立ったとしても,実際上の不都合はない。[№43]
オ. この見解に立ったとしても,いわゆる指名手配の対象となっている被疑者に関しては,逮捕状の発付を数通受けて要所に送付しておけば,被疑者を発見した場合に直ちに逮捕できないという結果を回避し得る。[№44]